GWのお休みに訪れた岐阜県飛騨市の種蔵集落。起伏に富んだ美しい山間の村。空がとても近く感じます。
お目当てはこの板倉と呼ばれる小屋。昔の食料貯蔵庫です。この板倉、2.5間(4.55m)×3間(5.46m)とコンパクトな造り。柱や梁などの構造が外部に現れており、その間を外壁=内壁としての板が貼られていることから「板倉」と言われていると、多分。ちなみに、屋根の形状から個人的にウルトラマン屋根と呼んでいますが、正式名称はググっても出てこないのでどなたか教えてください。
最近は平屋がはやっていますが、2階建ての板倉。
かと思いきや、2.5階?天井高1.4mを越えていれば3階か?(確認申請云々はおいといて)高低差を利用し、意外なエレベーション。清水寺のような懸造り(かけづくり)みたいな感じです。
石垣と板倉が作る風景。ウルトラマン屋根が炸裂する風景でもあります。
この石垣は棚田や畑のために作られたもの。ここ種蔵、昔は棚倉という地名でしたが江戸時代の飢饉の際に、板倉に貯蔵してあった種をまわりの集落にも配ったことによって種蔵と呼ばれるようになったとか。
これらのコンパクトな建物ですが存在感は半端ない。長い歳月を耐え抜いて凛と立っている姿はとても美しいと思います。
お休みを利用して建物を見に行っていると、新たな発見が沢山あります。その発見をアレンジしながら仕事につなげようと思っています。と思うと、休みも仕事をしていたのか休んでいたのか良くわからなくなりますが、建築が好きだからしょうがないと言い聞かせている今日この頃。