価値ある住まいをデザインする

石川県の建築会社「中部ジェイ・シィ」のブログ

素材の話 石について

住まいの素材には様々なものがあります。昔から使われてきた素材では木、土、石など。「環の里」では外構を含め石を使用した部分があります。いかんせん地味な場所で気づいてもらえない事が多いので、ここで発表します。

玄関に使った「大谷石」(おおやいし)。栃木県宇都宮産の石材で、非常に人気のある石です。アメリカ人建築家、フランク・ロイド・ライトが好んで使用した石でもあります。

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玄関ポーチの階段の縁に使用したのは「大杉石」(おおすぎいし)。当初、この部分は大谷石を使う予定でしたが、外部にはより耐久性の高い石が良いということで探してもらったのがこの石。石川県小松市の石です。恥ずかしながら地元にこのような素材があることを初めて知りました。この他に県内では戸室石、観音下石(かながそいし)、滝が原石などもあります。ちなみに観音下石は日華石とも呼ばれフランク・ロイド・ライトの弟子である遠藤新(えんどうあらた)が旧甲子園ホテルの外壁に使用したことでも知られています。さらに滝が原石は近年では品川のブルーボトルコーヒーの店舗に使用されています。

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外の庭に使ったのがこの石。能登町の石だということで、ウンチクをたれようと思いましたが名前すらわかりません。ご存じの方がおられたら教えていただければと思います。この無骨な表情がとてもお気に入りです。

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最後は庭の敷き石の鉄平石(てっぺいせき)。長野県諏訪地方で採れる石です。もともとは一本の柱状のものを層にスライスして並べてあるとのこと。石マニアの方には柱状節理や層状節理の話題で盛り上がれそうですが、残念ながらそこまでマニアではありません。

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薄くスライスできる特徴を持っているので、諏訪地方では昔から屋根材にも使われていたそうです。昔訪れた諏訪の神長官守矢資料館の屋根も鉄平石で葺いてありました。

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と、石についてのとりとめの無い話となりました。石についていじってもらうことがないのでご紹介しましたが、何気なく置いてある石でも、そこにストーリーがあると思えば可愛く思えてくるかもしれません??