京都の清水寺の近くにある「河井寛次郎記念館」。京都で見ておくべき建物とのことで行ってきました。ちなみに河井寛次郎は大正から昭和にかけて活躍した陶芸家で、民藝運動の先駆者として知られています。「暮らしが仕事 仕事が暮らし」という言葉を残しています。その河井寛次郎が1937年に建てた住まいを訪問。
飛騨高山の民家を参考に設計したとのことで、太い梁や柱などの構造が見える力強い空間です。
中央には吹き抜けがあり、下の階だけでなく吹き抜け廻りの各部屋も見えるように設計されています。民家はいくつか見たことがありますが、これまで見たことのないような抜けのある空間設計です。
吹き抜けからもそうですが、入ってくる光が床や天井に柔らかく反射して室内を照らすことでとても穏やかな印象を受けます。懐かしい雰囲気に思わず椅子に座ってボーっとしてしまいました(笑)
中庭を挟んで陶房や窯があります。正面から見ると小さいのかと思っていましたが、敷地の奥が深く高低差もあり楽しく歩き回りました。
私が訪問した時は人でいっぱいで、中に入るのにもちょっと待ちましたが、椅子に座ってボーっとしているうちに、ふと我に返るといつの間にかこのような空いた状態に。どれだけの時間ボーっとしてたのか不安になるくらい静かになっていました。
窓の配置の仕方で光の陰影や反射がとてもきれいに見えることが良くわかる河井さんの家でした。
